リンゴ病について|医療法人 好友会 ひらたクリニック|羽曳野市、古市駅の消化器内科・内視鏡内科・内科

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リンゴ病について

リンゴ病について|医療法人 好友会 ひらたクリニック|羽曳野市、古市駅の消化器内科・内視鏡内科・内科

2025年6月09日

こんにちは。

いよいよ梅雨入りしそうですね。ジメジメすると気分も下がります。そんな時は、美味しい物を食べたり、趣味の時間を利用して気分を上げていきたいと思います。

さて今回は、5月から感染者が増加しているリンゴ病についてお伝えしたいと思います。

ぜひご覧ください。

ヒトパルポウィルスB19の感染によって起きる病気で、正式名称を『伝染性紅斑』といいます。その名の通り、両側の頬がリンゴのように赤くなるのが主な症状で4~5歳の子供を中心に4~5年周期で流行を繰り返しています。

リンゴ病は1年中かかる可能性がありますが、春から秋にかけて多くみられます。

リンゴ病(伝染性紅斑) 過去10年間の同時期で最も高い

2025年 第21週(5月19日~5月25日)で大阪府感染症発生動向調査によると疾患の報告数のうち南河内の第1位は感染性腸炎12.19となっていますが、これは例年通りの報告数となっています。しかし、リンゴ病(伝染性紅斑)は、大阪府のブロック別では、豊能3.64、三島2.76、南河内2.13となっており、現在の集計方法となった1991年以降、最高の値となっています。

第22週(5月26日~6月1日)は、南河内では1.87と感染者は5%減とはなっていますが、まだまだ注意深くみていく必要があります。

症状

1~2週間の潜伏期間を経て、発熱、咳、鼻汁、筋肉痛などの風邪症状が生じます。さらに1週間が経過すると頬に赤い発疹が現れます。赤いところとそうでないところの境目は明瞭です。また、顔だけではなく、手足にも「レース状」や「網目状」と表現される発疹が現れます。多くは顔と手足のみですが、中にはお腹や胸、背中に現れる人もいます。発疹の持続期間は1週間前後ですが、一度消えた発疹が短時間で再び現れる場合もあります。

リンゴ病は大人もかかる?

リンゴ病は大人もかかる可能性がありますが、一度感染すると終生免疫を得られるため、子どもの頃にリンゴ病にかかったことがある大人は、通常は感染しません。

大人のリンゴ病では、小児の様な頬や手足の発疹が現れることは少ないです。しかし、頭痛や関節炎に伴う関節痛が生じ、1~2日ほど歩くことが難しくなる場合がありますが、多くの場合は合併症や後遺症もなく回復します。

しかし、大人のリンゴ病で注意すべきは、妊娠中の感染です。特に妊娠前半期にヒトパルボウィルスB19に感染すると、胎児水腫や流産につながるおそれがあります。妊娠後半期にも感染する可能性があるため予防を意識することが大切です。

感染経路

ウィルスを含むくしゃみや咳などによる飛沫感染です。頬の赤い発疹が現れたころには感染力はほとんどなく、ウィルスが多く排出されるのは、まだリンゴ病の症状が現れる前。そのため感染を防ぐ有効な対策はありません。ほかの症状と同じく、くしゃみや咳を人に向けてしないこと、手洗いやうがいを徹底するなど、基本的な感染対策を行いましょう。

治療

リンゴ病には、特効薬は存在しません。ウィルス感染症は一部のウィルスにのみ抗ウィルス薬が存在しており、ヒトパルボウィスB19に対して有効な薬は登場していないのが現状です。

そのため、リンゴ病の発熱や関節痛に対しては解熱鎮痛剤、かゆみにたいしてはかゆみ止めといった対症療法を行います。また、感染が発覚した時点で何かをすれば発症を防げたり、早く改善したりといった方法もありません。

いかがでしたか?

リンゴ病は主に子どもがかかる病気で、一度かかると終生免疫を得られます。大人がかかっても重症化することも通常はありません。ただし、妊娠中にかかると胎児への影響が懸念されるため、基本的な感染症対策を行い感染のリスクをなるべく抑えることが大切です。また、症状が現れたころには感染力は失われていることから、軽症であれば問題なく登校や出社ができます。気になる症状がある場合はご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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